レンズレビュー: OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO(マイクロフォーサーズレンズ)

2023 年 9 月 10 日OMデジタルソリューションズ(旧OLYMPUS),カメラ,ガジェット,マイクロフォーサーズ(MFT),レビュー,レンズ

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M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8 (左) と M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II (中央) と 今回紹介する M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO (右)

OMDS(旧OLYMPUS) PEN E-P7を購入して以来、単焦点レンズ、単焦点レンズと、気付けば単焦点レンズしか購入していないことに気付きました。

というのも、小田原のさらに西にある真鶴町で行われる貴船神社を観に行くことにしたのですが、「これはズームの出番だ」と思ったものの、「単焦点しかねぇ!」と気付かされたのです。

ズームレンズを選ぶ

最初、軽くて安価なズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II」を購入しようかと思っていたのですが、マップカメラがくれたクーポンを利用するための最低利用金額に足りませんでした。一緒に違うレンズ買えば良いかと、その時欲しかった「M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro」を買おうと思ったらちょうど中古在庫が無くなっており、新品を買おうかどうしようかいろいろ迷っていたところ、「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」を思い出しました。

神奈川県真鶴町 貴船祭り中に港に浮かんでいる小早船 
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO + PEN E-P7 にて撮影
47mm (換算94mm) ISO1250 F4.0 1/400 秒 (ただし、リサイズ+Web最適化済)
神奈川県真鶴町 貴船祭り中に港に浮かんでいる小早船
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO + PEN E-P7 にて撮影
47mm (換算94mm) ISO1250 F4.0 1/400 秒 (ただし、リサイズ+Web最適化済)

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO = 悪魔のレンズ?

今回紹介する「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」を思い出したのは、いろいろな情報を見ると、広角から望遠まで非常に優秀な描写で、多くのレンズを不要とする「悪魔のレンズ」だ、という評判でした。

 

しかし、一方で、大きく、重く、高価であることから導入しないというレビューも見かけました。

実際に使ってみて

神奈川県真鶴町にいた猫
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO + PEN E-P7 にて撮影
100mm (換算200mm) ISO6400 F4.0 1/500 秒 (ただし、リサイズ+Web最適化済)
神奈川県真鶴町にいた猫
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO + PEN E-P7 にて撮影
100mm (換算200mm) ISO6400 F4.0 1/500 秒 (ただし、リサイズ+Web最適化済)

マイクロフォーサーズは、望遠が得意ということもあって、ズームレンズを使うのが楽しみでした。当たり前ですが、ぐぐぐっと被写体に寄れるズームレンズは楽しいですね。今回のレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」は、広角12mmから望遠100mmと、35mm判換算で、24mm〜200mmという広範囲の画角での撮影を可能とします。

上に掲載した猫なんかは、結構警戒されていたため、あまり近づけなかったのですが、ぐぐっと寄って撮影する事ができました。

神奈川県真鶴町 貴船祭中に港に浮く小早船を遠くから望遠で撮影
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO + PEN E-P7 にて撮影
100mm (換算200mm) ISO320 F4.5 1/800 秒 (ただし、リサイズ+Web最適化済)
神奈川県真鶴町 貴船祭中に港に浮く小早船を遠くから望遠で撮影
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO + PEN E-P7 にて撮影
100mm (換算200mm) ISO320 F4.5 1/800 秒 (ただし、リサイズ+Web最適化済)

貴船祭は、神奈川県真鶴町で毎年7月末に行われる船祭りで、日本三大船祭りです。

真鶴町にある貴船神社が中心となって行われるお祭りです。京都の貴船神社ではなく、神奈川県真鶴町の貴船神社なのでお間違えなく。

真鶴町の貴船祭は、2日間に渡って行われるお祭りで、すでに上に掲載している写真のように、華やかな飾りが付きまくっている華やかな小早船を海に浮かべ、街中を神輿が廻り、最後には船と共に港から海を渡って貴船神社に戻るというお祭りになります(とはいえ、近年いろいろあって、最後海を渡らず陸上で神社まで戻るようになっています。船は港に浮いたままでした。)。

最後に花火があるとは知らなかったのですが、港で見ていたら、「花火が〜…」「花火は20時で…」という話が聞こえてきて、「あ、花火あるんや?」となって、港で最後まで待機していました。

よく見たら、真鶴町の公式ページにて、おもいっきりタイムスケジュールが書いてあって、花火やるって書いてありました。

神奈川県真鶴町 貴船祭 夜の港に浮かぶ小早川
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO + PEN E-P7 にて撮影
12mm (換算24mm) ISO6400 -0.3EV F4.0 1/15 秒 (ただし、リサイズ+Web最適化済)
神奈川県真鶴町 貴船祭 夜の港に浮かぶ小早川
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO + PEN E-P7 にて撮影
12mm (換算24mm) ISO6400 -0.3EV F4.0 1/15 秒 (ただし、リサイズ+Web最適化済)

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」は、F4.0通しのレンズ、いわゆる「小三元」レンズになりますので、暗いところの撮影はダメかなと思っていましたが、PEN E-P7の性能などもあり、普通に手持ちで綺麗に取れました。たしかにちょっと暗いですが、全然キリッと撮れます。掲載画像はリサイズ+Web最適化をしてしまっているので、どれくらいキレッキレか伝わらなそうですが、巷で言われてる通り、キリッとした描写がどの画角でも得られました。便利で綺麗なレンズという評判は深く頷けるものでした。

神奈川県真鶴町 貴船祭 港に浮かぶ小早川と花火
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO + PEN E-P7 にて撮影
12mm (換算24mm) ISO6400 -0.3EV F4.0 1/8 秒 (ただし、リサイズ+Web最適化済)
神奈川県真鶴町 貴船祭 港に浮かぶ小早川と花火
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO + PEN E-P7 にて撮影
12mm (換算24mm) ISO6400 -0.3EV F4.0 1/8 秒 (ただし、リサイズ+Web最適化済)

花火も上のような感じで、綺麗に撮影できました。動画も撮影したのですが、普通に綺麗に撮影できていて、良い思い出になりました。手持ちでも手ぶれ補正が効いていて、美しいです。

一方で、ボケるか?と言われれば、そんなにボケないという感触です。今回の撮影では、あまり気にはなりませんでしたが、ボケ味を生かすという意味では、私には難しそうだなと感じました。

欠点は、大きくて重いこと。PEN にはちょっと大きい

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO を PEN E-P7に装着して上から撮影

上の写真を見ていただければわかるのですが、PEN E-P7には、大きすぎて笑えてくるレベルです。E-P7のグリップの良さと、レンズ自体の重心位置から、撮影中に重いと感じたり、前に落としそうになったりするなどは一切無かったので、いざ撮影するときは全然気にならなかったのですが、テーブルの上に置いて傍目で見ている時や、カバンに入れた時、そして特にカバンへの出し入れの際に、「でかいなぁ…」と思うサイズです。

ひらくPCバッグnano に 本レンズ装着のPEN E-P7 を入れた様子

ちょっと見づらくて申し訳ないのですが、上の画像のように、いつも使っている ひらくPCバッグnano に入れると、カバンの大部分を占める感じになってしまい、ちょっとアレです。

やはり、このレンズは、OM-1や、OM-5、OM-D EMシリーズなどのもう少しガッチリしたボディにこそ映えるレンズだなと思うところです。もちろん、PENでも普通に快適に撮影して、パキッとした写真は撮影できるのですが、PENっぽくは無いなと思いました。

その他作例

まとめ

さすが「悪魔のレンズ」と称されるだけのことはある便利さと写りでした。

PROレンズということもあって、防塵・防滴レンズのため、やはり防塵・防滴なカメラボディと組み合わせて利用するのが最も良い用例なのかなと思うところです。、さらには登山などレンズ交換をあまり出来ないときなど、「これ1本じゃないといけない」場面が確かにありそうだなと感じました。

とはいえ、私は登山のときは違うカメラを持っていきますし、PEN E-P7にはちょっと大きすぎるので、常用は出来なそうなため、手放すことにしました。ただ、これから先にマイクロフォーサーズのカメラボディでもうちょっとかっちりしたものを購入するときは、たぶんこれをいつも付けるんだろうなと思うくらいには気に入ったレンズでした。

 

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