ゲームボーイアドバンスSPのシェル(外装)交換と液晶交換をしてみた

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オリジナルゲームボーイアドバンスSPと交換用シェル

最近、部屋の片付けをしていたら、以前購入したゲームボーイミクロ・ファミコンカラーが出てきました(ひさびさに起動してみたら普通に起動してびっくりしました。)。いろいろいじっているうちに、ゲームボーイアドバンスソフトはほとんどやったことがなかった(MOTHER1+2とポケモン緑赤しかない)ので、いろいろやってみるのも面白そうだなと思い至りました。

高騰していたアドバンス

いろいろと調べてみたら、どうもゲームボーイアドバンスの価値が見直されたのか、上述のゲームボーイミクロを含め、価格が全体的に高騰しており、びっくりしました。(特にゲームボーイミクロは、倍くらいになっていますね。)

更に調べていると、ゲームボーイアドバンスSPの液晶を交換するというYoutube動画が目に付きました。ゲームボーイアドバンスミクロは、バックライト液晶で今見てもきれいな液晶なのですが、ゲームボーイアドバンスSPの国内版は、反射型液晶でフロントライトを搭載しているという形になっており、省電力性と直射日光下での視認性に優れますが、最近ではあまり見ないですし、やはりバックライト液晶が良いなと思うので、興味を惹かれました。ゲームボーイミクロは、液晶が綺麗ですが、ちょっと小さいので、大きくて綺麗なら良いなと思ったのです。

また、ゲームボーイアドバンスSPのシェル(外装)を交換するという手もあるとのことでした。すでに任天堂のサポートは切れており、修理受付も終了しており、分解しようがしまいがサポートは受けられないので、迷うことはありません。

スーパーファミコンデザインのシェルがあり、スーパーファミコン世代としてはこれに変えない手はない! と思ったのでした。

そんなわけで、実際にシェル(外装)交換と液晶交換をやってみましたので、かんたんにまとめました。

ゲームボーイミクロとゲームボーイアドバンスSPとの違い

ゲームボーイアドバンスとゲームボーイアドバンスSPについて、違いをまとめてみました。
ゲームボーイミクロが好きなんですが、SPの方が液晶が大きく、普通のゲームボーイソフトもできる点が便利ですね。

項目 ゲームボーイミクロ ゲームボーイアドバンスSP
(国内版)
画像
発売日 2005/9/13 2003/2/14
サイズ/重量 幅101mm、奥行き50mm、厚さ17.2mm
約80g(バッテリーパックを含む)
84.6mm×82mm×24.3mm(折りたたみ時)
約143g(バッテリーパックを含む)
液晶 2.0インチTFTカラー液晶ディスプレイ、バックライト
240 × 160ドット / 32000色
2.9インチ反射型TFTカラー液晶+フロントライト
240 × 160ドット / 32000色
対応ソフト ゲームボーイアドバンス専用カートリッジ ゲームボーイアドバンス専用カートリッジ
ゲームボーイカラー対応/専用カートリッジ
ゲームボーイ用カートリッジ
バッテリ 内蔵リチウムイオン充電池
(交換可)
内蔵リチウムイオン充電池
(交換可)
Wiki ゲームボーイミクロ – Wikipedia ゲームボーイアドバンスSP – Wikipedia

液晶交換について

フロントライトとバックライト

ゲームボーイアドバンスSP(国内版)のデフォルト液晶
ゲームボーイアドバンスSPの液晶は、上述の通り、デフォルトで反射型の液晶でフロントライトを搭載しています。近年は、スマートフォン、携帯ゲーム機など屋外で使用するデバイスでもバックライト液晶が多く、反射型+フロントライトといわれても、なぜそういう形なんだ?と思われるくらいかもしれませんが、当時としてはフロントライトがついて夜の室内でも大丈夫ということで画期的に思えたものです。(その後に続いた携帯ゲーム機であるSonyのPSPやNintendo DSなどにおいても、普通にバックライト液晶が採用されており、ゲームボーイアドバンスは、過渡期の製品であるという評価は免れないとは思いますが。)

デフォルトでは、上の画像のように、少し暗く、発色もきれいには見えないかなと思います。当時としてはゲームボーイカラーがあったとはいえ、ゲームボーイでスーパーファミコン以上の色彩表現が可能になったこと自体が熱かったので全く気になりませんでした。しかし、現在ではどうしても液晶の表示の基準はスマートフォン、特にiPhoneになってしまうため見劣りしてしまいます。

使用した交換液晶

ゲームボーイアドバンスSP用の交換用液晶としては、Funny Playing社(公式サイト)が製造しているものが代表的なもののようです。
そして、このFunny Playing社の国内正規代理店は、ヒミツノバ(旧ヒミツキチ)を運営する株式会社Dzeleさんのみのようです。

Youtubeを見ると、V2液晶や、V3液晶、V4液晶などというバージョン付けがされているのですが、基本的には上記正規版がV2液晶と同一のもので、上記のワンチップ実装版が、V3液晶というようです。V4液晶はよくわかりません。
V2液晶では一部のソフト(ファミコンミニ系?)で残像が出るらしく、これを改造したのがワンチップ版のV2液晶(=V3液晶)のようで、確かに残像は解決するのですが、その分消費電力は大きくなるようです。

真偽を確認する術はないのですが、正規代理店が言うので、少なくともFunny Playing社製の液晶の話をする限り、上記が事実であると認識しました。

問題はどこで購入するのかなのですが、私は、上記ヒミツノバ(旧ヒミツキチ)にて、正規品とされているものを購入しました。

一方で、amazonなどで、取付ミス保証などがついた液晶も販売されているようです。

SRPJ GBASP用バックライトIPS液晶キット V4(V3より鮮明に!!) 日本語取り付けマニュアル [432466]

著者/メーカー(ブランド): SRPJ(エス・アール・プロジェクト)

届いた液晶パーツ

ゲームボーイアドバンスSPの交換用IPS液晶(Funny Playing社製)

当たり前ですが、商品ページ記載のものが届きました。
液晶と基盤とスポンジとリード線です。

一緒に下記のバッテリーも購入し、交換しました。

必要な工具

任天堂のゲーム機は、Y型のドライバーと+型のドライバーが必要になる例が多いようです。
私は、以前Switchのコントローラー、ジョイコンの左右のスティックのドリフト現象を解決するために修理キットを購入しており、そちらにY型と+型のドライバーの両方とピンセットおよびオープナーが付属していました(下記商品)。

ジョイコンのスティック修理キット付属の工具

ドライバー、ピンセット、オープナーだけでなく、ニッパーや両面テープも必要となります。

また、液晶の輝度調整に対応するためには、はんだ付けが必要になります。はんだごてとはんだが必要になります。
私は下記をもっていた&購入しました。

SK11 はんだこてセット 30W KF-30S

著者/メーカー(ブランド): SK11(エスケー11)

交換手順

残念ながら交換マニュアルなどは付属しておりませんでした。下記動画と同じ液晶を購入したため、下記動画を参考にしました。
一緒にシェル(外装)交換も行った点も同じのため、非常に参考になりました。

特にヒンジの取り外し方(閉じている状態で押し込み、開いた状態で外す)について、誤った解説をしている動画も散見されたので、お気をつけください。

また、下記リンクから表示・ダウンロードできるマニュアル(PDF)も参考になりました。

完成例

GBAビフォーアフター
シェル(外装)および液晶交換完了した様子・内2

シェル(外装)交換について

ゲームボーイアドバンスSP用のシェル(外装)は、様々なものが存在し、いろいろなところで販売しています。
今回私が交換したシェル(外装)はスーパーファミコンデザインのシェル(外装)で、amazonやメルカリなどで販売されており、1,800円〜3,000円くらいで販売しています。(以前は、ヒミツノバ(旧ヒミツキチ)でも販売していたようですが、現在は見当たりませんでした。)[2022年6月現在]

また、メルカリやラクマ(旧フリル)などでも販売されています。私は一番安かったメルカリを利用しました。いずれも正規品かどうか部品がそろっているかどうかなどの保証が無いのですが、仕方がありません。

交換手順

交換手順は、上述の動画とマニュアルでなんとかなりました。

完成例

シェル(外装)および液晶交換完了した様子・外

シェル(外装)および液晶交換完了した様子・裏

シェル(外装)および液晶交換完了した様子・内1

交換を終えて

無事はんだづけで壊すこともなく、輝度調整も普通に動作してくれて、見た目も素敵な感じになりました。
私的にはスーパーファミコンが一番思い入れのあるゲームハードのため、見てるだけでわくわくする感じになりました。

ゲームボーイアドバンスSPだけでなく、ゲームボーイアドバンスでも似たようなことはできるようです。(私は本体を持っていないですし、SPで事足りるので多分挑戦はしないですが。)

ソフトの値段が高騰していますが、ちょいちょいいろいろなソフトを遊んでいこうと思っています。

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