レンズレビュー: Carl Zeiss Touit 32mm F1.8(Xマウント用)

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Carl Zeiss Touit 32mm F1.8 製品写真

富士フイルムの「X-T4」を購入して、交換レンズとして「Carl Zeiss Touit 32mm F1.8」を購入しました。思ったことなどをレビューしていきたいと思います。

「Carl Zeiss Touit 32mm F1.8」は、Carl Zeiss(カールツァイス)の単焦点レンズで、富士フイルムのXマウントに対応しているモデルになります。別途、SONYのEマウントに対応したモデルもありますが、レンズ構成は同じようです。

扱いやすい標準レンズ

富士フイルム純正ではないですが、オートフォーカスにも対応し、パンケーキレンズとは言わないまでも小型・軽量(230g)です。32mmという焦点距離は、APS-Cの富士フイルムXシリーズに装着すると、35mm換算で48mm相当になります。扱いやすく、気軽にスナップに持ち出すことの出来るレンズです。

パンケーキレンズという程には薄くはないですが、小型・軽量で、本体も小型な富士フィルムのX-Tシリーズにもぴったりです。

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8をX-T4に装着した様子

伝統的Planar構成なレンズ構成とT*コーティング

本レンズのレンズ設計は、ダブルガウス型、いわゆるプラナー構成となっており、レンズコーティングは、T*(ティースター)コーティングが採用されています。Carl Zeissの銘玉とされるレンズと同じ構成となっています。

プラナー構成は、周辺減光が発生しやすいイメージがありますが、本レンズではきっちり対策されており、周辺減光はほとんど気になりませんでした。

また、T*コーティングはさすがで、逆光耐性も良い感じです。朝日に輝く海を撮影しても、フリンジやゴーストなく描写してくれました。

X-T4 + Carl Zeriss Touit 32mm / ISO感度 160 / F5.6 JPEG撮って出し

描写はカリカリではなく、良い感じにきちっとしている

Carl Zeissといえば、カリカリの解像感の高い画が撮れるレンズという認識でしたが、本レンズは、そこまでカリッとした描写ではなく、キリッとしつつも柔らかさもある印象です。開放からきっちり描写してくれます。

Carl Zeissのカリッとした描写が好きで、そういう描写を期待したものの、その点では期待外れでした。とはいえ、やりすぎなくらいカリッとした描写が好きな私の基準がずれているとは思います。

カリッというか、きちっとした描写で、空・海の青、山の緑、岩肌などまで綺麗な色です。鍾乳洞の中の暗い状況でも、F1.8と明るいレンズのため、一段絞ってもF2.0で、良い感じの描写をしてくれます。

また、光の加減によっては、空気感や光の陰影が非常に印象的に描写してくれました。

カフェでコーヒーとスナック。外から良い感じに光が入ってきたところ
X-T4 + Carl Zeriss Touit 32mm / ISO感度 160 / F2.8 JPEG撮って出し

AF速度は普通に速いがサッと決めてくれない。無音ではないが静か。

AF速度は、特に遅いとは感じませんでした。DCモーターなのか、ピッとピントが決まる感じではなく、ガガガッと迷いつつ決まる感じです。

音としては、無音では無いが静かです。リニアモータやステッピングモーター搭載レンズになれるとちょっと不満かもしれませんが、私は特に気になりませんでした。

X-T4の問題かもしれませんが、風景系でピントを迷う事がたまにあり、その点は不満でした。

絞りリングが付いていて便利だが、不意に回ってしまってF22になってしまう

富士フイルムの純正レンズのXFシリーズには、絞りリングが付いており、手元でF値を変えられて便利です。本レンズにも絞りリングがついており、F値をパッと変えられるのは便利です。

ただ、絞りリングが柔らかく、ロックも無いので、気付いたら回してしまっていたり、回ってしまっていたりします。オート(A)の右がF22と一番低いF値となり、「えっ?」となることもありました。ここらへんは、ちょっと不満です。

フードがあまりかっちょよくない

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8をフード付きでX-T4に装着した様子

フードが付属しており、機能的には全く不満はないのですが、どうも格好良くないなぁと思ってしまい、フードは無しで運用することが多かったです。

ZEISS バッジがかっちょいい

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8 のフロントキャップについたZEISSバッジ

青いZEISSのバッジは、富士フイルムの本体なのに?感もあって、格好いいと感じています。マウントの目印であるぽっちも青色で良い感じです。

ソニーじゃ無く、富士フイルムなのにZEISSという組み合わせのギャップが好きです。

ゴムリング部分はグリップしやすいが、ホコリが付く

Carl Zeiss Touit 32mm F1.8 の操作部分ゴムリング

フォーカスリング、露出調整リングともに、ゴム素材で操作しやすいです。ただ、上記写真のようにホコリが付きやすいです。気にしたことは無かったのですが、気になる人は気になるかも知れません。

良きスナップのお供

X-T4との組み合わせだと重量バランスが良く、良きスナップのお供でした。ずっとこのレンズを付けていて、気軽に持ち出して、肩からかけて散歩に連れて行き、スナップを撮っていました。

旅行でも、肩からずっとかけておくのにちょうどよいレンズです。

その他作例

参照

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