FUJIFILM 「X-T4」が届いた (1)外観と感触のファーストインプレッション

X-T4,カメラ,ガジェット,レビュー,富士フイルム/FUJIFILM

Pocket

カメラと言えば、PENTAXの一眼レフか、PEN E-P7な私ですが、他のカメラメーカーのカメラを利用してみたくなりました。

いろいろあって、FUJIFILMの「X-T4」を購入するに至りました。そこらへんの経緯は、別エントリに記載しています。

本エントリでは、FUJIFILMの「X-T4」について、外観や感触まわりのファーストインプレッションをまとめています。

X-T4について

富士フイルムのAPS-Cセンサー用レンズマウントシステム、Xマウントシステムに対応したデジタルミラーレス一眼のうち、「X-T」の一桁シリーズの第4番目の機種になります。X-T一桁シリーズの最新機種は「X-T5」で、X-T4は一つ前の機種になります。

「X-T」シリーズは、クラシカルな見た目で軍艦部に3ダイアルを配置し、比較的軽量コンパクトながら、ハイエンド機能も取り込んでいる中核モデルになります。

富士フイルムのレンズ交換式デジタルミラーレス一眼カメラは、下記のようなモデル展開となっています。簡単にまとめてみました。

  • Xマウント(APS-Cセンサー)
    • X-Proシリーズ
      • ハイブリッドビューファインダー
      • レンズ交換式Xシリーズは、ここから始まった
    • X-Eシリーズ
      • X-Proシリーズから機能縮小して、小型軽量化
    • X-Tシリーズ
      • 3ダイアル式の操作体系の中核モデル
      • X-T4以降はボディ内手ぶれ補正付き
    • X-Sシリーズ
      • X-Tシリーズ同等機能だが、3ダイアルではない他社カメラと同様の操作体系
      • 手ぶれ補正付き
    • X-Hシリーズ
      • ハイエンドモデル(X-Tシリーズよりも先に手ぶれ補正搭載や高画素化した)。3ダイアルではない他社カメラと同様の操作体系
      • 手ぶれ補正付き
  • Gマウント(中判センサ-)
    • GFX100シリーズ
    • GFX50シリーズ

初めての富士フイルム機

富士フイルムのデジタルカメラは、はじめてなので、いろいろと調べまくりました。最も特徴的なのは、「色」で、フイルムの開発経験から「色」へのこだわりが全く違うということがわかりました。

色へのこだわりが最も如実に表れているのは、「フィルムシミュレーション」という機能です。イメージセンサーが捉えた光をどのような色合いで写真として現像するかという部分にこの名前が付けられています。(PENTAXでいうと「カスタムイメージ」で、「鮮やか」とか「銀残し」とか「里び」とかあったりするやつです。キヤノンだと「ピクチャースタイル」、ニコンだと「ピクチャーコントロール」、ソニーだと「クリエイティブルック」と呼ぶようです)

私は、フイルムカメラのことは全然分からないのですが、連綿と続いてきたものが継承されている感があり、ロマンを感じます。ロマン、大事ですね。

フィルムシミュレーションは、富士フイルムのデジタルカメラの中の最も重要な機能といっていいので、次のエントリで詳述予定です。

 

フィルムカメラライクなダイアルと控えめなグリップ

届いた本機を見て、持ち上げて、軍艦部を見たり、正面を見たり、横を見たり、底部を見たりしながら、「おぉ~、かっちょいいなー」「渋いなー」「見た目良いなー」とニヤニヤしながら一通り愛でる時間が発生しました。

やはり、トップのダイアルが並んでいる感じが、レトロでエモくてトレンデーで良い感じですし、グリップが控えめで小型で引き締まっている感じも良いです。形状、ダイアル、質感、色などが総合的に「良い」と感じます。

ダイアル操作は、クラシカルではありますが、一目で現在の設定が分かる点、電源が入って無くても設定を確認・変更できる点などは、逆に便利です。

細かいことはおいておいて、見た目が良いというのは、カメラにおける最も重要な要素かなと勝手に思っています。見た目性能がかなり良いです。PENTAX の K-3 Mark III とはまた違った見た目の良さで、持っていてテンションが上がりますし、肩から提げて歩きたくなる感じがします。

OVF(一眼レフ)とEVF/液晶(ミラーレス)

久しぶりのEVF

本機種はミラーレス一眼でファインダーは、EVF(Electric View Finder / 電子ビューファインダー)になります。一時期ソニーのα7IIを利用していたので、EVFが初めて、という訳でもないのですが、当時はよく分からずに使っていたこともあり、ちゃんと見てみるのは初めてと言ってもいいかもしれません。

私が愛用しているOM SYSTEM(旧OLYMPUS)のPEN E-P7は、同じくミラーレスですが、ファインダーがありません。液晶があれば大抵は事足りるのですが、太陽光下で液晶が見づらいという問題があり、ファインダーがあるに超したことはありません。ファインダーがあれば、「覗き込んで」「視界にある世界がどういう感じで切り取られるか」を見られるようになります。太陽光下でも見やすいということ以上に、ファインダーは、カメラの楽しさ・醍醐味の一つだと思います。

EVFは、ファインダー内に液晶か有機ELかの小さいディスプレイが設置されているわけですが、輝度、解像度、反応・応答性、表示内容などがメーカーや機種毎に異なります。X-T4のEVFについては、ちょっと使ってみた感じ、撮影時に困るみたいなことはありませんでしたので優秀なやつだと思います。

OVFとEVFを比較してどう感じたか

EVFの場合、PENTAXの一眼レフのようなOVF(Optical View Finder / 光学ファインダー)ではないため、ほぼそのままの世界がそのまま見えるわけではありません。その点はOVFの方が自然で違和感がなく、見たままの美しさを見ながら「ここをこう切り取ってみたい」と思ってシャッターを切る感じが、個人的には好きと思いました。EVFは、やはりOVFと違って現実の画ではないため、違和感があります。言語化できないほど細かい違和感ですが、だからこそ見ていてちょっと気持ち悪さを感じます。慣れの問題かもしれませんが。

また、OVFの場合、カメラの電源が入ってなくても除いたら見えますが、EVFの場合は、カメラに電源が入ってなければ見えません。また、ずっと付けっぱなしておくと、スリープに入るのですが、その際にもEVFだと覗き込んでも見えません。そういうのに慣れないと、たまに覗き込んでも真っ暗で、アレ?ってなってるうちにシャッターチャンスを逃すこともありそうです。

とはいえ、やはり完成形に近い画が確認出来るのは、とっても便利です。また、拡大できるというのも便利なところで、これはOVFでは出来ません。

どっちが良いか

どっちが良いかはなかなか難しいところです。両方とも完全に慣れた状態で比較するなら、どちらかといえば、EVFの方が便利な気がします。

しかし、気持ち悪さを感じず、気持ちよくシャッターを切れそうなのは、OVFかなという感じもします。

失敗率はOVFの方が高そうなので、そちらを重視するならEVFが良いでしょうし、別に気味悪さを感じないという人もEVFの方が良いかなと思います。

比較してみるって大事ですね。もっといろんな機種触ったほうが面白そうと感じました。

各種操作感、シャッターフィールについて

ダイアルをかちかち回す感じは、とっても楽しいです。その他操作していても、本体の質感のよさが良い感じで気持ちが良いです。

各種ボタンの感触は、だいたい全部良い感じでした。ただ、後述するようにシャッターボタンの半押しの感触にはちょっと違和感がありました。

スティック(フォーカスレバー)の感触は非常によくて、レスポンスも良くすぐにフォーカスポイントを移動することができます。

私は動画は撮らないのですが、STILLとMOVIEを切り替えることができるUI/UXは、非常に便利そうだなと感じました。バリアングル液晶でもありますし、手ぶれ補正も付いているので、ちょっとジンバルを購入して、動画を撮ってみるのも良いかなと思ったりもしました。

シャッターフィール

シャッターフィールは、個人的には「悪くはない」という印象です。シャッター音は控えめながら良い響きで好きです。シャッターボタンの感触は、これまで使ってきたPENTAXの一眼レフ複数機種や、PEN E-P7、スマホ(Xperia PRO-I)やαシリーズのシャッターボタンと比べると、「半押し」の感触が違うので、ちょっと違和感があります。慣れの問題だと思うのですが、X-T4の「半押し」は、なんというか、「ちゃんと半押し」という感じで、「半押し」は「半押し」ですが、ちゃんと押さないとダメ感があって、ちょっと違和感があります。そのうち慣れれば良いかなとは思っています。

ファインダーの違和感もあって、慣れるまではあまり「良い!」とはならないかもしれません。PENTAX の K-3 Mark III のシャッターフィールが抜群に良いので、それと比較すると、結構違うなと感じました。PEN E-P7の時は気軽にシャッターを切れて良い感じですが、やはりファインダーを覗くからでしょうか? EVFの違和感と、半押しの違和感とがあるからでしょうか、ちょっと分からないのですが、シャッターフィールが抜群に良いとは言えない感触でした。

比較してみるって大事だなとホント思います。

PEN E-P7との大きさ比較

X-T4は、フルサイズのカメラと比べれば小型・軽量です。フルサイズのカメラも小型のものは出てきていますが、標準的なモデルの場合、私にとっては肩からさげてちょっと散歩しながら撮るかという気になる重さと大きさではありません。

X-T4は、APS-Cセンサー採用ということもあり、そこらへん、小型・軽量で持ち出しやすいサイズかなと思います。

とはいえ、なのですが、マイクロフォーサーズなカメラと比較すると全然大きいです。私が愛用するPEN E-P7と比べると、PEN E-P7は小さくて軽いなぁと改めて思いました。

下に並べた写真を載せています。写真次第で分かりづらいかもですが、一回り二回りくらい違いますし、重さもだいぶ違います。X-T4は、レンズ含まず607gですが、PEN E-P7は、レンズ含まず337gで、重量も半分くらいです。圧倒的に小さく・軽いです。PEN E-P7の小型・軽量さがとてもよくわかります。

X-T4は、ここ最近のフルサイズと比べるとAPS-Cセンサーで、小型・軽量だととても感じますが、それ以上に、マイクロフォーサーズ規格のボディの小型・軽量さ、レンズの小型・軽量さが特筆すべきものだなと感じました。

やっぱり、比較してみるって大事ですね。

まとめ

以上、X-T4の外観と感触まわりのファーストインプレッションでした。

長くなってしまったため、レンズとフィルムシミュレーションについては、次回のエントリに続く、という感じです。

その他外観写真

似たようなエントリ