マイクロフォーサーズシステムについていろいろまとめてみた。レンズ一覧も表にしてみた。

2023 年 9 月 10 日OMデジタルソリューションズ(旧OLYMPUS),Panasonic,カメラ,ガジェット,マイクロフォーサーズ(MFT),レンズ

Pocket

マイクロフォーサーズシステム公式サイトイメージ
マイクロフォーサーズシステム公式サイトイメージ

本ページでは、レンズ交換式カメラにおける、共通規格である「マイクロフォーサーズ」について概説しています。

マイクロフォーサーズとは?

マイクロフォーサーズのロゴ

イメージセンサーとマウントの共通規格

レンズ交換式カメラは、イメージセンサーのサイズに複数の種類があり、また、ボディーとレンズのインターフェースとなる「マウント」にも複数の種類があります。

イメージセンサーのサイズは、現状35mmフィルムと同サイズの「フルサイズ」、数年前までの普及規格だった「APS-C」などがあり、また、マウントは、各カメラメーカーごとに異なる形になります。Canonですと「EFマウント」、Nikonですと「Zマウント」、Sonyですと「Eマウント」、PENTAXですと「Kマウント」のように、各カメラメーカーごとに異なることが多いです。

ここで、「マイクロフォーサーズ」とは、イメージセンサーのサイズとマウント方式の規格であり、この規格に準拠したものであれば、レンズを共通で利用できるというものになります。メーカーで言うと、主にオリンパス(現OMデジタルソリューションズ)とパナソニックがマイクロフォーサーズ規格のカメラとレンズを製造・販売しています。

つまり、マイクロフォーサーズ規格準拠であれば、オリンパスのカメラ本体に、パナソニック製のレンズを取り付け可能で、普通に利用ができるという規格になります(近年、パナソニックは、マイクロフォーサーズ規格ではないフルサイズセンサー用のカメラやレンズも出していますので、その点は注意。)。

参考リンク

イメージセンサーサイズ

マイクロフォーサーズのイメージセンサーサイズは、4/3型と言われるサイズになります。APS-Cと1型(1インチ)の中間程度で、フルサイズの4分の1のサイズになります。(下の引用画像の水色部分です)(これが、Four Thirdsという名前の由来になっているように思います。)

イメージサイズの違い(フルサイズとAPS-Cの違い!初心者向けに簡単解説!3分でわかるセンサーサイズの比較 | オートリージャパン より引用)

イメージサイズについては、上記画像を引用した先の フルサイズとAPS-Cの違い!初心者向けに簡単解説!3分でわかるセンサーサイズの比較 | オートリージャパン というページがとても詳しいです。

センサーサイズが小さいことで、カメラ本体とレンズを小さく、軽量に出来るという利点があります。

マウントが共通

マイクロフォーサーズ規格であれば、上述した通り、マウントも共通になるため、オリンパスのマイクロフォーサーズカメラとレンズ、パナソニックのマイクロフォーサーズカメラとレンズには、それぞれ互換性があります。オリンパスのレンズをパナソニックのカメラに付けて利用することもできますし、逆にパナソニックのレンズをオリンパスのカメラに付けて利用することも出来ます。

レンズ交換式カメラは、レンズを交換することで、写りや画角、焦点距離を変えて色々な撮影を楽しむことが出来るのが最も大きな特徴ですが、レンズの選択肢がより増えやすいということにもなります。そもそも、これから先増えなくとも、これまでの蓄積から、すでにたくさんのレンズがあります(生産終了品を含めると100本以上。含めなくても100本弱。)。さらに、すでに発売から時間が経っているものもありますし、フルサイズ人気のため、マイクロフォーサーズからフルサイズに乗り換えるという人も一定数おり、中古でのレンズ流通も結構あるのではないかと思っています。

また、パナソニック製のレンズには「LEICA」(ライカ)のブランド名がついたレンズもあります。設計、製造ともにパナソニックですが、ライカの基準を満たしているという触れ込みのレンズです。本家ライカのレンズと比較したら圧倒的に安価ですが、だいたいのレンズが高評価なので、試してみるのも楽しそうと思っています。

フォーサーズシステムの拡張規格

マイクロフォーサーズは、以前からあったフォーサーズシステムの拡張規格となり、ミラーレスカメラに最適化されています。フォーサーズシステムを「FT」、マイクロフォーサーズシステムを「MFT」と略したりもします(Four Thirds = 4/3 ですね。)。イメージセンサーサイズは同一ですが、マウントからイメージセンサーまでの内部構造設計が異なるため、フォーサーズレンズをマイクロフォーサーズのボディのカメラで利用するのは、そのままでは利用できません。アダプターが必要となります。

参考リンク

フルサイズやAPS-Cと比較したマイクロフォーサーズ

フルサイズの方があらゆる面で優位なのは間違いない

イメージセンサーが大きければ、すべてが優位になるのは間違いありません。高感度(ISO感度を高くする)撮影の場合のノイズの量や、ボケやすさ、画素数の多さなどで比較すれば、どうやってもフルサイズの方が優位になります。私も以前フルサイズ機を持っていた(α7II)こともあり、フルサイズの方が色々な部分で良いことは分かっています。

センサーサイズだけで比較すれば、フルサイズは、マイクロフォーサーズの倍です。面積で言えば4倍です。とにかく画質だ、とにかくボケだ、夜景だ、キャンプだ、星空だ、「とりあえず一番いいのを頼む」という場合や、フルサイズ指定の仕事がある方や、大きめに印刷をする場合、作品を作るなどの場合に、1台だけ選ぶならフルサイズになるとは思います。

マイクロフォーサーズを選ぶ理由

ただ、マイクロフォーサーズは、プロの方でも利用している方もいるくらい画質は十分綺麗です。

要は、何を重視し、どこを楽しむかということなのかなと思います。イメージセンサーの大きさが全てなのだとすれば、みんなフルサイズよりも大きな中判を選ぶべきか?といえば、そういうことにはなりません。

私のように、プロではなく、日常のスナップ写真やお出かけ時のスナップ写真を楽しみたかったり、いろいろなレンズを試してみて、ニヤニヤしたい、なるべく安いほうが良いみたいな用途なら、フルサイズよりもマイクロフォーサーズの方が楽しく思えます。

小ささと軽さ、値段の安さが、私にとっての一番の魅力

また、持ち歩くモチベーションになる小ささと軽さは、少なくとも私にとっては、非常に重要です。

フルサイズでも小さいモデルはあるのです(シグマ「fp / fp L」やソニー「α7c」など)が、色々な違いがあります。

まず、ボディ価格はモデルによりますが、2倍以上(E-P7の中古7万円、シグマfpやソニーα7cの中古は、20万円)、レンズ価格もやはり2倍〜という感じです。まず値段に差があります。

ボディ側の重さは近いものがあるものの、レンズと合わせると重さは一回り大きい印象です。首から下げるとき、少しずっしりします。また、大きさ・体積については、ボディとカメラを合わせると、まだ差があり、カバンへの収まりなどを考えると、スッと入るか、ぎりぎり入るかの違いくらいです。この差が私にとっては大きいですが、そのくらいなら良いやという人はフルサイズを選ぶ方がよいかもしれませn。

参考リンク

レンズについて

自分用ですが、マイクロフォーサーズレンズの一覧を下記にまとめてみています。

公開のGoogleスプレッドシートにまとめています。

  • ※公式サイトで検索できるので、そちらの方が良いという方もいそうです(→ レンズを探す | フォーサーズ&マイクロフォーサーズ生産が終了した商品|OM SYSTEM公式サイト
  • ※黒とシルバーがある場合、黒の方をリンク先にしていたりします。
  • ※表中、中古価格は、マップカメラの2023年7月ころに実際にあった中古価格のだいたい中央値くらいを記載(変動していくので、あくまで参考値)
  • ※Googleスプレッドシート上の表につき、自由にご利用ください。この表の著作権自体は放棄しませんので、単純にコピペして自らの成果にするなどはお辞めください。
  • ※表中に記載の商標権はそれぞれの商標権者のものになります。
  • ※この表中の情報は正しいことを保証しません。本表を利用したことによるいかなる法的責任もとりません。これは私用にまとめた私的情報です。あくまで参考情報としてお使いください。

OMDS(オリンパス)レンズについてのレンズ表記

M.ZUIKO DIGITAL

マイクロフォーサーズ用レンズのシリーズ

PRO

プロ用の光学性能を追求した防塵防滴仕様のレンズ

ED

ED = Extraordinary Dispersion (特殊低分散ガラスを採用したレンズ)

IS

IS = Image Stabilization (レンズ内手ぶれ補正機構を内蔵したレンズ) ※オリンパスカメラは基本ボディ内手ぶれ補正がついていますが、対応ボディと組み合わせることでより高い手ぶれ補正効果が得られるレンズ

EZ

EZ = Electrical Zoom (電動ズーム搭載レンズ)

II

ver2.0ということ

R

R = Refined ?(外観変更モデル)

Panasonicレンズについてのレンズ表記

LUMIX G

Panasonicのマイクロフォーサーズ用ミラーレス一眼用レンズであることを指す。フルサイズ用のレンズは、「LUMIX S」「LUMIX S PRO」になるようです。

LEICA DG

ライカ基準を満たしたライカブランドのマイクロフォーサーズ用ミラーレス一眼用レンズであることを指す。

VARIO

ズームレンズである(単焦点ズームではない)ことを指すようです。イタリア語でvarioは、「さまざまな」とか「変化に富んだ」といった意味がありようです。

ASPH.

ASPH = Aspherical (非球面レンズ)

X

パナソニックの工学技術を結集した最高峰のレンズ

PZ

PZ = Power Zoom 電動ズーム搭載のレンズ

MEGA O.I.S.

OIS = Optical Image Stabilization(光学式手ブレ補正機構を搭載したレンズ)

POWER O.I.S

MEGA O.I.S.より強力な光学式手ブレ補正機構を搭載したレンズとのこと

LEICAレンズ(パナライカレンズ)についてのレンズ表記

NOCTILUX(ノクティルックス)

F1.2以下のライカブランドのレンズ

NOCTICRON(ノクチクロン)

F1.2のライカブランドのレンズ

SUMMILUX(ズミルックス)

F1.4のライカブランドのレンズ(パナライカレンズだと、たまにF1.7なのに、SUMMILUXと付いていてどういうこと?と思う)

SUMMARIT(ズマリット)

F1.5のライカブランドのレンズ

SUMMICRON(ズミクロン)

F2.0のライカブランドのレンズ

ELMARIT(エルマリート)

F2.8のライカブランドのレンズ

ELMAR(エルマー)

F3.4以上のライカブランドのレンズ

似たようなエントリ